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沖縄地域社会ビジョン大学院2022 9/28(水) 講義8「ハンディキャップと移動」

講義8 ハンディキャップ移動
日時:9月28日(水)19:00~21:00
開催方法:オンライン会議(zoom)

皆さんこんにちは音符オレンジ
沖縄地域社会ビジョン大学院11期生の川上真穂ですニコニコ
本日講師を務めて下さったのは、「NPO法人沖縄県脊髄損傷者協会理事長」であり、「沖縄県障がい者ITサポートセンター 所長」の仲根 建作さんです。

仲根さんは社会福祉士、介護支援専門員、障がい者相談支援専門員、福祉住環境コーディネーターの資格を持っています。コレ!
沖縄県脊髄損傷者協会は結成して35年になり、立ち上げ時から一貫してピアサポートとバリアフリー化活動等のソーシャルアクションを軸にして取り組んできました。
“施策・計画段階からの当事者の声の反映”をモットーに福祉、都市計画、建設、道路、交通といった行政計画に参画の要望書等でのネットワークづくりによって、包括的バリアフリーに繋がるように取りまとめ的役割を担い今日に至っています。
今回の講義では、今日までのソーシャルアクションの内容やその活動を通して進んできたこと、進んでいないことを中心にお話して下さりました。本ピカピカ

まず初めに、沖縄県の身体障害者関係の状況を説明すると、全体で70,007人となっており、障害別にみると、肢体不自由障害内部機能障害の割合が高く、全体の8割を占めています。内部機能障害を等級別にみると、1級が圧倒的に多く、ペースメーカーや人工透析を使用しているため、見た目では障害者ということが分からないことを知りました。

制度の歴史の中で、ターニングポイント電球となる制度がいくつかあるうち、1990年に制定された障害を持つアメリカ人法(ADA)があります。この制度は、障害を理由に、雇用・交通・建築物・情報などに生じる差別を禁止し、公共交通機関や公共性のある民間施設のバリアフリー化を義務づけており、制度に反した場合、違法判断とされています。それに対して日本では、バリアフリー新法及び障害者差別解消法という法律の定める範囲内で対応する(努力義務)とされている部分がアメリカと日本の制度の大きな違いです。
次に、【沖縄県脊髄損傷者協会での取り組みと課題】について、私が特に関心を持った部分を取り上げて説明します。
             

 まず、沖縄県の低床バス・観光リフト付きバスの導入数は、2012年~2019年の7年間で291台であり、現在の低床バス化は69.2%と高くなっています。しかし、ノンステップバスの運行情報が不適切であるため、当事者の声を反映してほしいと要請していますが、進捗がないことが課題となっています。

道路のバリアフリーチェックでは、車いす、視覚障がい、ベビーカー利用の方々で調和のある道路づくりに取り組んでいます。その中で歩車道段差の不適正整備や、道路行政の縦割りによる道路計画・整備の市民参加の在り方が課題となっています。


また、運転免許取得に関しては、自動車教習所はほとんどバリアがあることや、教習用の改造装置付き教習用車両がなく、自身の持ち込み又はレンタル(1日15000円)の利用をしなければならないこと、行政の免許取得支援制度10万円給付がありますが、多くの時間とお金と労力を必要としていることが課題として挙げられます。
『これまでを振り返り、沖縄は観光立県としての「観光バリアフリー施策」がバリアフリー化を先導し、生活関連バリアフリーへ波及した。その背景にはNPO市民団体の活躍が大きく影響している。また、障がい当事者、児童、高齢者といった様々な市民が連携し、相互理解を積み重ねてきたことは評価されることだと思う』と仲根さんは仰っていました。
<移性>
今回の講義を通して、仲根さんをはじめ関わっている方々の努力や苦労を身に染みて感じることができました。また、当事者でなければ気が付きにくいことがいくつもあったため、様々な立場・視点から物事を捉え、思いやりの心を持って行動することの大切さを学びました。今回の講義で学んだことをチームの話し合いに持ち帰って、ぜひ企画づくりに活かしていきたいですびっくり
仲根さん、本日は貴重な講義のお時間ありがとうございました。おすまし花束