講義4 戦後のまちの成り立ちと那覇の交通環境
日時:2022年9月1日(木)19:00~21:00
場所:オンライン(Zoom)
みなさんこんにちは!
沖縄地域社会ビジョン大学院11期生の渡嘉敷音菜です!
今回の第4回目の講義テーマは
「戦後のまちの成り立ちと那覇の交通環境」です。
講師を務めていただいたのは、琉球大学名誉教授 工学博士、NPO沖縄の風景を愛さする会の理事長である
池田孝之さんです!
沖縄は戦前から、住宅街の密度が高かったが、戦後は焼け野原になってしまい、そこから米軍の統治下において街ができ、様々な都市計画が行われたことを中心に沖縄の道路や土地の変化・現在行われている公共交通機関の計画についてお話しをして下さいました!
様々な計画がある中で、1960年に計画された「那覇市首里大中細部街路計画」について詳しく教えてもらいました!
・計画線とは大きくずれて道路が形成されている
・計画街路が形成されておらず、未塗装の路地がある
・幅が6mの計画街路であるが、現在は2mにも満たない路地で舗装もされていない
このように最初の計画とは違った土地利用がされていたり、きちんと整備されていない土地があるそうです。
また、沖縄には現在も都市開発利用未開地が様々な場所で見られることがわかりました。
次に沖縄の都市問題と計画課題について、いくつか挙げられていました。
その中で気になった2つを取り上げてみました。
「総合交通体系と交通渋滞」
中南部都市圏総合交通体系として「那覇環状道路計画」「基幹バスによる幹線交通」「交通結節における乗換システム(パーク・アンド・ライド)」などについて詳しくお話してくださいました。那覇都市圏の交通円滑化として、2環状7放射道路の整備が実現すると、都市部に関係のない車は外側から通るような交通経路の分散を図り、スムーズな交通の流れを促すことができる道路計画も計画されているそうです。
「自然と歴史の保全、景観形成計画、風景づくり」
・個人住宅の緑化(那覇市)
・赤瓦と石積み、白い道の風景(竹富島)
・沖縄らしい海岸の景観(宮古島)
普段、何気なく見ていた景観がこうした活動に繋がっていたことがわかり、今後外出する時に注目してみたいと思いました。
⊡専門的な講義でとても難しかったが、今の計画がいけば、とても便利な社会になると思った。
⊡道路の使い方が変化してきている。
(整備されなかったスージグヮーは歩く・話す・遊ぶ)
⊡社会的弱者・高齢者・認知症・障害のある方に目を向けたところから、まちづくりや交通を考えていく視点に感動した
⊡鉄道・道路整備が進むとかなり変わると思う。
それぞれが感じ取った学びを共有し、より深い学びに繋げることができたと思います
質問応答の時間では、池田さんの交通に対する考え方を聞くことができました!
「池田さんの感じるこれからの道路の使い方に対するイメージについて」
・地域の方がコミュニケーションを取ることができる「小さな広場」が必要になってくると考える。例えば、道が狭い住宅街で火災が起きたとしても、地域のコミュニティができていれば、バケツリレーで助け合うことができる。だからこそ、日頃から地域の方々が話せる場を作ること大切で、こうした小さな広場が地域の方々のコミュニティーの場となり、助け合いに繋がると思う。また、観光客と地域の方が交流する場になればさらに地域の活性化にも繋がる。
この話を聞いて、昔に比べて「交流が減ってきている」と感じていた私にとって交流の大切さを再認識させられました。小さな広場が1つできるだけで、様々な利点があることがわかり、
今回の講義を通して、スージグヮーの大切さを教わりました。小さい頃は狭い道は「危ないから通ってはいけない」と教えられていましたが、違う視点から考えてみると車が通ることがないので、気軽に立ち話をして身近な方とのコミュニケーションを深められる場であることを学びました。
池田さん、本日は貴重な講義のお時間ありがとうございました