日時:2022年8月27日(土)10:00~12:00
場所:有料老人ホーム天久ヒルトップ『地域連携室』
みなさんこんにちは!沖縄地域社会ビジョン大学院11期生の渡嘉敷音菜です!
今回の第3回目の講義テーマは「人を動かす企画」でした。
講師として平良斗星さん
私は「企画書」という言葉を聞いた時、「とても難しそう」「沢山書かないといけない」と先入観がありました
しかし、講義を通して企画書の概念がとても変わりました。
まず、様々な課題解決のプロセスデザインがある中で、地域社会ビジョン大学院では、
主に
の3つを行うことがわかりました。
「課題設定」…現象を通して見えてきた課題を社会で受け止められる言葉にするもの。
「資源の認識」…この課題に関係していそうな方々をリストアップしていく作業。(お金はどれくらい必要なのか、どの団体に協力依頼するのか等。)
これらを基に「企画」を立てていきます。
この3つのことをビジョン大学院では行い、最終的にA4用紙1枚の企画書を仕上げていく流れになります
次に、実際に課題設定をしてみよう!ということで、8月20日の入学式の時に出した困りごとのマップから、いくつかピックアップして、困りごとの背景にある課題設定をグループワークで行いました。
私たちグループでは、「渋滞によってバスが遅れること」について取り上げました。
⊡予測できないレンタカーの交通量
⊡歩かない県民性で、短距離でも車、バイク移動
⊡首里は、いつも工事をして、工事が慢性化している
⊡通勤時間帯の交通渋滞→土地、時間の無駄遣い
他のグループでは「通勤時間帯の渋滞」について取り上げていました。
⊡ルートが3~5本あるのに1本の道ばかり活用している
→社会インフラ面の無駄遣い
⊡本来、所要時間が15分の場所が渋滞によって1時間かかる
→排気ガスを大量に排出して、燃料を無駄にしている
渋滞の背景にあるのは、個人最適で限られたインフラにエゴで集中していることが考えられる。→社会課題としては、譲り合い精神の欠如がある。
全体最適の視点を持って、
バランスをとってインフラを使う意識の欠如があるのではないかという課題の仮説があがりました。
ここで課題設定において注意したいことは、
・課題の背景を考えずに、現象から反射的に企画をつくること
・ソリューションありきで、企画を立てること
例えば、親が認知症であることを近所の人に言えないという困りごとを抱えている方がいたとします。反射的に企画を考えると、「近所の人に言えないのは、その人に根性がないから。言えるように鍛えよう」という企画にもなり得ます。このように、反射的に考えた個人のための企画ではなく、社会課題を解決したい…!こうした現象の背景を考え、「本人、家族、地域の方も、認知症という病気に対する世間の理解度が薄いこと」が社会課題と設定すると、認知症の啓発の企画を立てることができます。
また、課題設定は調査していくと変わっていきます。ソリューションありきの企画で、都合の良い情報を集めることは課題解決に繋がらないと学びました。
今回の講義で最も印象に残ったことは
「企画書を誰に見せるのか」ということです!
ただ企画書を書くのではなく、「誰に」見てほしいのか、「何を」伝えたいのかを明確にして、企画書を作っていくことが地域社会ビジョン大学院の最終目的だと教えてくださいました。
これからの企画づくりの軸になる部分を教わり、とても収穫のあった講義でした
平良斗星さん、貴重な講義のお時間ありがとうございました