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沖縄地域社会ビジョン大学院2017 7/14(金) 市民調査論

こんばんは!!沖縄ビジョン大学院7期生の松本です。
第5回目の講義 「市民調査論」について報告いたします。
講師:濱里正史氏                
(公益財団法人沖縄県労働者福祉基金協会
総合コーディネーター、沖縄県 就職・生活支援
パーソナル・サポート・センター生活困窮者
自立支援事業総括責任者 兼 主任相談支援員)
今回は
市民が社会問題を見定めるための調査方法やアンケートなどを読み解くポイントについて学びました。
まずそもそも市民に社会調査の素養がどうして必要なのか?
理由1:政府や行政庁等が行う政策・事業が適正に行われるためには、そのもととなる証拠である社会調査がきちんと適切なプロセスを踏んで行われ、信じられるものなのかを見極める力が必要であること。
理由2:政府や行政庁など大きな公的団体は、地域社会の問題・課題、住民のニーズを把握するのは苦手であるため、個人レベルでの経験や問題・課題意識をちょっとした社会調査を通じて一般的なレベルに近づけることが重要である。
理由3:「新しい公共」と「市民との協働」という概念が、その実態と是非は別にして進行しつつある現在、市民・民間セクターが、公的ニーズを担うためには、地域社会の問題・課題や住民ニーズの把握を自ら調査して把握することの必要性が増しつつある。
以上3つの理由から、市民目線で信頼をおける調査なのか見極め、個人で問題や課題を発見できる力が必要という事です。
次に社会調査の種類についてご紹介します。
量的調査:最低でも1000人以上の広く浅い調査、問題課題がある程度みえている時に使われる。
       (例)アンケート調査
質的調査:狭く深い調査で、問題・課題を見つけ出すための調査。
       (例)インタビュー調査、ヒアリング調査
社会調査と市民による企画提案
①日常生活から生ずる地域の問題認識(企画の芽)
②既存社会調査を中心とする事前調査
③予備調査の実施
④量的調査又はフィールド調査
⑤調査結果に基づく企画立案
※情報の質に注意する
インターネット情報<新聞・書籍・論文など<信頼できる人(知り合い)からの直接情報

このように信頼できる社会調査を見極める方法やちょっとした社会調査のやりかたを学んだ後は、
力試しに新聞に掲載された雑誌の記事を使ってグループワークを行いながらアウトプットしました。

普段新聞記事を疑いながら読んだことはなかったですが、日常のよく目にする新聞でも情報を鵜呑みにして受け取るとることは少し危険だなと感じました。社会調査の見極め方を習った直後だったのでワークの問題に対し、皆でたくさんの疑い深い点を見つけました!!
最後に聞き取り調査を行うときの秘訣をワーク2では、
去年のビジョン大学院生のOG・OBの方も交えながら勉強させてもらいました。
ポイントはというと、、、 「聞きやすい人から聞いていく」
課題や問題について詳しく知っていそうな人、答えてくれそうな人から
芋づる方式に聞いていくということでした。



今回の社会調査論では調査の仕方から既存調査の見極め方まで色々なことを勉強しました。
これからビジョン大学院の中で、聞き取り調査を中心に調査するときはにぜひ活かしたいと
思います!また、疑いの目をもつことや自分自身が断定的に動かないこと、1歩立ち止まって
考える大切さを改めて実感することが出来ました。
濱里先生、本日はお忙しい中有り難うございました。

(受講生:松本)