まちなか研究所わくわくは、沖縄県で活動しているまちづくりNPOです。

沖縄地域社会ビジョン大学院2016 7/27(水) 公民館におけるまちづくり

こんにちは!
ビジョン大学院6期生の中根です。
第6回目の講義は「公民館におけるまちづくり」についてでした。

講師:南 信之介氏
(NPO法人1万人井戸端会議 代表理事、繫多川公民館館長。NPO法人まちなか研究所わくわく 理事)
講義の目的は、地域資源を活かしながら、地域住民や学校とのコミュニケーションをどのように取り活動しているのか、公民館を中心に行う住民主体のまちづくりについて実践者から学ぶ。
では講義内容について報告していきます♪
「いまわたしたちはどこにたっているのか?」
1990年度と2014年度を比較すると税収は減っているのに社会保障費は2倍以上に。
年間労働時間は世界で3位となっているのに一人当たりで生み出している生産量・仕事は減っているということが分かりました。
このままではいけない!?ということで、
資源を高めあえる地域環境、日本や沖縄の課題に向き合い地域から世界に貢献。
1万人が持っている魅力を仕事にしていく!!
ここで『下宿支援事業』を紹介してもらいました♪
このプロジェクトは高齢者の個人宅の空きスペースを活用し、離島など遠くから那覇近辺に進学してくる子どもに下宿として紹介するというものです。
少子高齢化が進んでいくなかでの高齢者の孤立、そして那覇市は離島など遠くの地域から進学してくる高校生が多く家族は経済的に大きな負担がかかっている、離島進学問題を解決しようとできたプロジェクトです。
進学のため経済的に大きな負担のある子どもたちと、高齢者宅の空きスペースを資源として考え、ビジネスモデルにまで結びつけるなんてすごいなと感じましたびっくり!

次に繁多川公民館の事例を紹介してもらいました!!
まず初めに南さんたちが地域を知るために行ったのが、地域に詳しい方々を集めて調査をした、3年間の聞き取り講座でした。
すると、最初は「何もないよ~」とか言っていた人たちが聞き取りを続けていくうちに昔の人たちが大事にしていたものが見えてきたそうです。
それが今繁多川公民館の地域資源の一つとなっている豆腐作りです!
そこから楽しく広がるまちづくり「あたいぐゎープロジェクト」が始まりました。
昔作っていた人が大豆栽培を復活させ、脱穀するための農具を自主的に作ってくる人が出てきたりなど、コミュニケーションが増え、みんなが自分にできることを探して持ち寄るようになったのです。
 すると、なくなっていた地域行事の復活や、地域文化財の立て看板作りなどが行われました。
また、地域の方に生き甲斐を与えてもっているものを地域に還元してもらおうということで「すぐりむん認定」などのユニークな取り組みや、3.11の震災が起こったときには、自分たちに何か出来ることはないか考えわずか1ヶ月後にあたいぐゎー手づくり市が開催されました。この取り組みでは多くの義援金が集まり、地域で意識を持って動き始めたことが地域課題につながるということが分かりました!
ここで南さんから
あたいぐゎープロジェクトにみる地域課題解決は何?
という質問が出され一人一人発表しました。
ご紹介コレ!
・地域の人たちのコミュニケーションができた
・役割を与えられたことで生きがいや居場所ができた
・何か出来るかもという自信が生まれた
・地域、自分の価値(自分が出来ることを気づくことができた)


このあたいぐぁープロジェクトの事例から、豆腐作りは小学校の総合学習になったそうです。
地域の人が先生となるため、世代のつながりが出来たり子供たちが地域資源に興味を持って理解をする。
そうすると地域を担う若者を育てること、他の地域課題につながるネットワーク形成へとつながっていく
このように地域資源を総合学習にし、「対等教育」をすることで地域を担う若者の可能性が広がることが分かりました。
自分の住んでいる地域はこういうことはなく、小学生のうちから地域資源を知る機会がある事がとても羨ましく思ったのでぜひやってほしいなと思いました。
他にも、子供家庭の社会的孤立解消に向けての取り組みなどとても魅力的な活動をたくさん紹介してもらいました!!
そして最後は、「あのひとのおかげで今の自分がいる」おかげさまワークと、
講義の全体に質問したいことをグループワークしました。
おかげさまワークで、私は周りの人への感謝の気持ちがまだまだ足りないなと感じました。
また、感謝の言葉を伝えることを忘れず後悔しないように毎日を過ごしていこうと思います。

今回の講義を通して、
○地域の人に生きがい・役割を与えて自主的に意識を持って動いてもらうことでそれが地域の課題 につながる
○目標を達成するやり方はたくさんある
 1から考えるのではなく、すでにある事業をさらに深める
○地域資源を活用した総合学習
 自分が大人になったとき、支えられた経験が力になる

ということを学ぶことが出来ましたグー

受講生:中根