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沖縄地域社会ビジョン大学院2015 10/8(木) 沖縄での若者支援の取り組み

こんにちは!
沖縄地域社会ビジョン大学院5期生の永井です♪
季節の変わり目ですね!みなさん体調管理には十分気を付けてください!
11/8(木)の講義、『沖縄での若者支援の取り組み』 について内容を報告いたします。
講師:金城 隆一氏
(NPO法人沖縄青少年自立支援センターちゅらゆい代表理事、沖縄地域社会ビジョン大学院1期生)

今回のテーマは「不登校」で、事前に不登校について調べてディベートするという講義でした。
講義の初めに不登校について定義や不登校の原因、タイプなどを軽く勉強し、それからグループ分けをしてディベートの準備を行いました!
私はちゃんりおさん、まどぅさんと「不登校 否定派」としてなぜ学校に行くべきなのかについて話し合い、
①「朝起きて学校に行き、ある程度疲れて帰ってきて夜寝る」という生活リズムは社会に出るためにも必要なことであるから。
②自分で自分を教育できる環境になってきているが、コストもかかるし自分が何に興味を持っているかを見つけるためにも学校へ行くべき。
③学校には多様な人がいるため、多くの人との関わりから様々な考え方や、コミュニケーション能力を身につけられる
という3つの軸をもってディベートを行いました

肯定派の意見は
>①有名人でも不登校だった人はいるし、学校へ行かない間に自分の能力を伸ばした人もいるので、必ずしも学校へ行く必要はない。
②いじめや病気、学業不振でメンタルを潰された子供に、無理をさせてまで行かす必要はない。
③フリースクールという選択もあり、学校以外でも学ぶ場所はある。
というものでした。

学校には危険があると知っていても通わすのかという肯定派の意見に、私たちは「学校の選択肢もあり、最寄りの学校が合わないのであれば転校させることもできる」と返答したり、朝・夜逆転した生活を無理に直さなければいけない根拠を聞かれたので、「社会に出たとき、朝起きて出勤するという日常サイクルを、7歳~15歳までの8年間昼と夜が逆転した生活を送っていた子供が20歳になるまでの5年で直せるはずがない」と返答しました。
私は個人的に不登校賛成派でしたが、否定派にまわって学校に通わすメリットを考えると、安易に子供の不登校を許すことはあまり良くないのではないかと、考えが変わりました。もちろん!学校に行くと体調が悪くなるという子供や、学校でいじめられて死にたくなると感じている子供に無理やり学校を押し付けるのはよくありませんが、学校に通わせる努力は怠ってはいけないと思いました。

最後に講師の金城さんが受託した、不登校の子どもの居場所「kukulu」のDVDを見て、不登校になる子供の多くはひとり親世帯であり、貧困から様々な問題が絡み合って何が不登校の本当の原因か分からなくなっていることを知りました。
貧困とは何か?
→ 『潜在能力を実現する権利の剥奪』 byアマルティア・セン
自分の持っている力が経済的・社会的に実現できない事が貧困である。と私は解釈しました。
kukuluの実績から見えてきた3つの貧困を紹介します。
①経済的貧困
②社会的貧困
 福祉サービスや教育サービス等、必要なサービスを受け入れる土壌がない
 福祉、教育の支援とつながりにくい傾向があり、社会孤立しやすい
 社会資源から切れることで家族ごと孤立し、負の連鎖から脱出できない

③文化的貧困
 家庭に育まれてきた風土や文化
 子供への教育がしっかりと行われにくい傾向がある。ネグレクトなど
 ex)育児が忙しく学校へいけない子ども
   深夜徘徊していても問題視しない教育環境

このことから、文化的貧困が子供の貧困の根っこの部分ではないかと考えるようになりました。
今回の講義はディベートを行ったことで、貧困について学ぶ だけでなく、真剣に考える講義になったと思います!