沖縄地域社会ビジョン大学院2015 公開講座
を開催しました。その様子をご紹介。
長野県上田市にある、
若者の自立を支援している日本一小さな学校
サムガクの挑戦
日時:8月8日(土)19:00~21:30
場所:那覇市職員厚生会厚生会館 多目的ホール
(那覇市おもろまち1-1-1 那覇市上下水道局庁舎B棟)
参加者:34名
※「沖縄地域社会ビジョン大学院」とは、地域社会の課題解決の取り組みに参画する社会人を対象とした、短期集中プログラムです。問題の本質を捉えるための「視点」「理論」を学び、地域課題を解決する企画提案を行います。
(※学校教育法上で定められた大学院ではありません。)
沖縄地域社会ビジョン大学院2015受講生募集中!
プログラム詳細はこちら → http://machiwaku.ti-da.net/e7769355.html
公開講座では、講師に長岡秀貴 氏(認定NPO法人侍学園スクオーラ・今人理事長)をお招きし、事業行う上での考え方や組織経営等などお話いただきました。
公開講座で話されたキーワードを一部ご紹介
=================
◆長岡秀貴 氏の講義
■学校をつくる
・お金、コネクション、経験もなかった。コネクションは友達からスタート。
・「目標」は自分ががんばればできる。でも「夢」は自分の力だけでは実現できない。いろんな人の想いや協力がないとできない。
学校づくりは、誰かの想いがくっつかないとできなかった。
■事を起こすこと
・玄人も最初はみんな素人とだった。積み重ねが玄人になる。
・初期投資をかけて商売を始めるのか、ランニングコストも初期投資もおさえて
どうやって、利益を生んでいくのか、仕事を継続させていくのか重要。
・「1人の100歩ではなく、100人の一歩踏み出す」これが社会を変える、社会を成長させるのに必要だと考えている。
■NPOの経営と人材
・「運営」ではなく「経営」のNPOにしていくためには、組織化し役割が決まっていることが必要。継続性・戦略性がないNPOはつぶれていく。
パッションだけではダメ。
・いまだに「NPOはお金とっていいの?」と言われる。NPOも収益がないと継続できない。人が続かないと事業も続かない。
・人のために生きる人は、子どもたちの憧れにならないと。我慢のうえに人のためは絶対成り立たない。
心から充実していて、自分の余力を人に分け与える、そんな人材をNPO業界でつくっていく必要がある。
=======
講座の後、参加者同士で意見交換。もっと聞きたいこと等を出し合いました。
一部ご紹介します。
・人材、人探しどういてますか?
・公的機関、NPO、企業の3者が「社会を良くする」と考えたとき、どう連携するか、役割を果たすか、あるいは変わるべきなのか、そのままでいいのか。
・組織のマネージメントとして事業部がつくられ、プロフェッショナル育成されているのか?
・今後のビジョンは?
・長岡さん自身の家庭と仕事の両立はどうされているの?
・公立小中高の先生が楽しく先生であるためにどういうアイデアがある?
・ボランティア団体として、寄付のあり方
・共感できる仲間がどうやってつながったか?思いが見える化したのか?
・事業を維持させるためのヒント。特に補助金に頼らない方法
==============
◆ディスカッション
その後、3名でディスカッションを行いました。
ディスカッションのキーワードも一部ご紹介。
長岡秀貴 氏
平良斗星 氏 (沖縄地域社会ビジョン大学院運営委員、エフエム那覇代表)
仲根建作 氏
(沖縄地域社会ビジョン大学院2014修了生、NPO法人沖縄県脊髄損傷者協会理事長)
■サムガクについて
・コンセプト:だれにも、もう一つ学校が必要
・学校に行っても苦しんでいる子がいる。働いている中に闇があったり、
その苦しいことを表に出せるような社会環境ができないか、それが設立のきっかけ。
・「フリースクール」ではない「オルタナティブスクール」
・授業料:4万円/月、寮生活費:8万円/月
・運営:寄付3割、受益者負担7割
■生徒
・通っている生徒は27名。登録入れると54名。(登録:働いている人いる。働きメイン。)
・卒業条件は、精神的・経済的自立の可能性がある。本人の卒業意志、両親の承認、全職員の承認。卒業まで約4年。
・生徒、16~41歳。
■経営について
・委託は法人にお金残らないので本当はやりたくない。委託がなくなり、生徒もいなくったとき、
今いる職員をもう1年同じ給与で雇用できる貯蓄をしてきた(1年間職探しができるように)。それに7年かかった。
・今は、創業メンバー1人もいない。新しい人材が入った2年は苦しかったが
「人はかわったけど雰囲気かわらないね」と言われ楽になった。風土ができた。
・団体の成長過程をどう踏むか?
1年まではパッション。これがないとダメ。3年、食べていける。5年、10年間この給与でいけるだけの経済的戦略もてるか。
・しくみづくりのキーワードは「3つのWIN」
(例:寄付本。寄付者、寄付を受けるNPO、寄付者とNPOをつなげる若者)
【受講者からの感想】
・チャレンジする気持ちを持つ勇気を少し分けてもらえた気がしました。自分ができることに置き換えて、頑張りたいです。NPOの経営について知ることができました
・NPOは運営ではなく経営であるという言葉に改めてハッとさせられました。また若者支援に関しても勉強になりました。フリースクールではなくオルタナティブなのですね!沖縄にも大切な場だと思います。
・今後、法人化する意向であるため、とっても勉強になりました。また、今抱えている問題にも通じることが聞けたのでよかったです。
===========
お話いただいた、長岡さん、受講いただいたみなさま
ありがとうございました!!
沖縄地域社会ビジョン大学院2015は、
「地域への眼差しをもった人材育成」と目的とし、
社会を変える力「課題設定力」「企画力」「ネットワーク力」を磨く場となっています。
今年度は、9月10日(木)からスタートします。
県内外からの講師の方をおよびしての講義、そして課題解決のアイディアの提案をおこなうプログラム。
みなさまのご参加お待ちしています!!
大学院の募集詳細はこちら
http://machiwaku.ti-da.net/e7769355.html
受講申し込み締め切り:2015年9月7日(月)