まちなか研究所わくわくは、沖縄県で活動しているまちづくりNPOです。

沖縄地域社会ビジョン大学院2014 9/20 NPOマーケティング論

日時 9/20 19:00~20:00
場所 天久ヒルトップ

NPOマーケティング論


講師はわざわざ県外からお越しいただきました。長浜洋二さんです。今回も台風が心配されましたが、無事開講できました。今回は初の土曜日ということで、午前と午後に分けて講義を行ないました。
《主な流れ》
講義のねらいとして、企画していくために必要な「マーケティング」とはなにか、特に非営利のマーケティングとは何かについて学びました。
NPOマーケティングの定義
社会全体に対する利益をもたらすことを目的として、受益者や支援者を顧客と位置づけ、社会に対する新しい価値の提供や社会課題の解決のための仕組みを作ること。
NPOの活動のタイプの分類
価値提供型→社会に対して新しい価値を提供する。新しい価値が社会に広まるほど成果になる。
課題解決型→社会に存在する課題を解決する。社会の課題がゼロに近づくほど成果になる。
(両方組み合わせたものもある)
NPOに求められているもの→成果
NPOにおけるマーケティング・プロセス
課題認識:課題の発見・認識
 ↓
環境分析:情報収集→1次データ(新規に収集されるデータ)質問や観察、実験
         →2次データ(既に存在しているデータ)内部データ[NPO内の情報]                             外部データ[国や県など官公
                                庁による統計情報]      環境分析→内部環境(自団体の強みと弱みの見極め)
         →外部環境(市場のチャンスとリスクの見極め)
ここで、プロセスの途中ですが、ワークを挟みました。
ワークの内容
現在の沖縄(および日本全体)のNPOを取り巻く環境について、PEST分析を行なう。以下のカテゴリーに該当する要素を具体的にリストアップしてください。
政治・経済・社会・技術
【3チームに分かれて洗い出しと作成30分】
若手チームとベテランチームとまちわくチームで出てきた要素の個数を比較しました。数でも内容でもまちわくチームが頭一つ出ていました。さすがです!
プロセスに戻ります。
ターゲット設定:ターゲットを設定する理由
        ①組織全体のゴールが明確になり、意識統一が図れる
        ②資金や人財など、効率的な経営ソースの配分が可能になる
        ③提供する製品やサービス、支援メニューが明確になる
        ④受けて側で「誰に向けられたものか」が理解しやすくなる
        ⑤ターゲットを絞ることにより、他の組織との競争減や恊働に繋がる
ポジショニング〜他者との差別化を図る〜
他者との違いを相対的に比較しながら、優位性のあるポジション(位置)を見極めること
ポジショニングの留意点
・ポジショニングとミッションとの整合性を図る
・受益者や支援者が共感・納得するポジショニングを確立する
・競合に簡単に模倣されないポジショニングを確立する
・市場環境の変化に合わせてポジショニングを見直す
施策立案
”5c”に基づいた受益者(支援者)向けマーケティング施策の立案
NPOマーケティングの”5c”
価値(Customer Value)
コスト(Cost)
コミュニケーション(Communication)
利便性(Convenience)
快適さ(Comfort)
マーケティングの”4P”
Product
Price
Place
Promotion
実行・改善〜PDCAを回す〜
計画→実施・実行→点検・評価→処置・改善のサイクル
計画:従来の実績や将来の予測などをもとにしてマーケティング計画を作成する。
実施・実行:計画に沿って、マーケティング施策を実施する。
点検・評価:マーケティング施策に実施が計画に沿っているかどうかを確認する。
処置・改善:マーケティング施策が計画に沿っていない部分を見直し、処置をする。
ワーク2
ポジショニング
2次元マップを活用して、下記6つの広報ツールのポジショニングを行なってください。
縦軸/横軸は自由に設定してください。
ホームページ・イベント・チラシ・営業・Facebook・メールマガジン
【作業20分 発表3分/グループ】

コストや伝達度や正確さなどの軸があり、グループごとに個性があらわれていました。
今回の講義で学んだことを活かしながら問題に取り組みましょう。
長浜さん、お忙しい中沖縄までお越し頂きありがとうございました。